今年も花粉症のシーズンが近づいてきましたね。
昨年は花粉の飛散量が少なかったこと、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でマスク着用の機会が多かったことなどから例年に比べて花粉症症状で受診された方が少なかったようですが、今年はどうでしょうか?
今回の記事では
1)2021年の花粉飛散量や飛散時期
2)日常でできる花粉症対策
3)花粉症の治療
以上について書いていきたいと思います。
1)2021年の花粉飛散量や飛散時期
先日、日本気象協会のHPにて『2021年 春の花粉飛散予測(第3報)』が発表され、スギ花粉の飛散開始時期、飛散量の予測がなされていました。そちらを参照すると、名古屋市の飛散開始時期は2月17日となっており、飛散量は昨年比で2倍以上、例年並の量と発表されています。昨年は軽く済んだ方も、今年は注意が必要そうですね。
※日本気象協会『2021年 春の花粉飛散予測(第3報)』の詳細はこちら
2)日常でできる花粉症対策
花粉症はアレルギー性疾患ですので、最も重要な対策はアレルギー物質への接触を可能な限り減らすことです。
つまり花粉をなるべく浴びない・吸わないように工夫することが必要です。
<屋外での対策>
・外出前には花粉情報をチェック!
テレビや新聞、インターネットでその日の天候や花粉の飛散状況を確認しましょう。
・花粉症対策の服装をしましょう
・メガネ(花粉症対策用のゴーグル型がおすすめ)
・マスク(しっかりフィットするもの)
・花粉が付きやすい毛織物は避ける。
・帽子はつばの広いもので
・外出から帰ってきたら、玄関の外で花粉を落としましょう。
身に着けているものは軽くはたく、タオルなどで拭き取りましょう。手洗い、うがい、洗顔も忘れずに
<屋内での対策>
・花粉の多い日は窓を閉めましょう。
気温が高く湿度が低い日や風が強い日、雨の日の翌日は花粉の量が多くなります。
・洗濯物は部屋干しか乾燥機で
外干しするときは取り込む時に表面の花粉を払い落としましょう。
・こまめに掃除をしましょう
・日頃の体調管理をしっかりしましょう
十分な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動を心がけましょう。
3)花粉症の治療
花粉症の治療は、花粉飛散前や症状が出始めに治療を開始する初期療法が有効です。初期療法を行うことで花粉飛散のピーク時の症状を軽減できます。初期治療には局所症状を緩和する点眼薬、点鼻薬のほか症状に応じた内服薬が選択されます。最近では、目のかゆみの強い方に対して花粉飛散前から抗アレルギー作用の点眼薬を用法通りに点眼を行うプロアクティブ点眼というのも話題になっています。
また花粉飛散後はスギ花粉症の場合症状が重くなることが多く、単一薬剤でのコントロールが難しいため複数の治療薬を組み合わせて治療を行います。
他に、当院では取り扱っていませんがアレルゲン免疫療法というスギ花粉によるアレルギー性鼻炎に対して行う治療や手術療法もございます。
以上、花粉症についてまとめてみました。
当院では抗アレルギー薬や漢方薬、点眼、点鼻薬を用いて受診される方の症状に合わせた花粉症治療を提案しています。
お困りの方はぜひ一度お気軽にご相談ください。