実は12月より当院でもホルター心電図検査を行うことができるようになりました。
今回はそのホルター心電図について解説していきたいと思います。
今回の記事では
1、ホルター心電図とは?検査の目的は?
2、検査の方法、費用
以上について解説します。
1、ホルター心電図とは?検査の目的は?
ホルター心電図は、1961年にアメリカの物理学者であるNorman Holter博士が開発した携帯型の長時間記録可能な心電図システムです。
一般的な心電図は12誘導心電図といって、両手両足に4つ、胸に6つの電極をつけてベッド上に仰向けで安静にした状態で検査を行います。一方でホルター心電図は胸に電極を貼り付けて携帯型の小型装置に接続し、腰などに固定または首から下げる形で携帯します。
12誘導心電図では検査しているその時の心電図波形しかわからないため、胸の痛みや動悸の原因を調べる場合は症状があるときでないと評価が難しい場合があります。対してホルター心電図では携帯して長時間の心電図波形を記録できるため、症状がある時の心電図の変化や無症状でもリスクのある不整脈の検出などに有用です。
具体的な検査の目的としては、胸の痛みや動悸の原因の精査、不整脈の発生頻度の確認、不整脈の治療薬の効果判定、ペースメーカーの機能評価などがあげられます。
2、検査の方法、費用
まず、当院は心電計一台での運用のため、心電計が空いている場合は受診当日でも検査可能ですが、検査中の場合は検査開始日を予約していただく形になります。ホルター心電図を行う際には前述の通り胸に単回使用のシール型の電極を貼り、携帯型の小型心電計につないでお腹のあたりに固定ないしは首から下げる形で携帯します。
装着して記録を開始した後は通常通りの生活を送っていただいて構いません。入浴に関しては防水加工された装置のため電極が外れないようにしていただければシャワーやさっと入る程度であれば問題ありません。検査時間は8時間から最大24時間で症状や目的に応じて変わりますが、電極を外して装置を返却いただく必要があるため翌日に再度来院いただく必要があります。
検査結果は外部機関に提出し、専門医による解析の後、検査結果が返ってきますので結果説明は検査終了後から約1週間後に予定させていただきます。
検査費用は自己負担3割の方で5250円、1割の方は1750円となります。
以上ざっとではありますがホルター心電図について解説しました。
胸の痛みや動悸のある方、脈が遅い・早いのが気になる方、不整脈を指摘されたことのある方は一度ご相談ください。