2026年4月から、高齢者の肺炎球菌ワクチンが変更になります。今回の変更により
・より長く効果が期待できるワクチンに変更
・自己負担額はやや増加
となります。この記事では、名古屋市の助成対象となる「プレベナー20」を中心に、肺炎球菌ワクチンの違いやおすすめの接種方法について分かりやすく解説します。
肺炎球菌や、肺炎球菌ワクチンについては過去の記事(新しい肺炎球菌ワクチン『キャップバックス®』について)をご覧ください。
今回の内容は以下になります
①2026年4月以降の変更点
②プレベナー20と従来のワクチンとの違い
③キャップバックスとの比較
④当院おすすめの接種スケジュール
①2026年4月以降の変更点
これまで高齢者の定期接種では『ニューモバックス®』というワクチンを使用していましたが、4月1日以降はより効果が高いとされる『プレベナー20®』というワクチンに変更になります。
また今までは自己負担額が4,000円でしたが5,600円に変更になります。
対象となる方は今まで同様、名古屋市在住の接種日に満65歳以上の方、もしくは満60~64歳で一定の基礎疾患※のある方になります。※心臓・腎臓・呼吸器の機能障害又はHIVによる免疫機能障害のある方(身体障害者手帳1級相当)
今まで同様市民税非課税世帯の方には自己負担金免除制度もあります。
変更点まとめ
使用ワクチン ニューモバックス® → プレベナー20®
自己負担額 4,000円 → 5,600円
②プレベナー20®と従来のワクチンとの違い
今まで使用していたニューモバックス®は多糖体型ワクチンで23種類の肺炎球菌をカバーするワクチンです。広範囲をカバーする一方、効果が4~7年で弱くなってくるため5年ごとに打ち直す必要があります。
一方、プレベナー20®は結合型ワクチンでカバーする範囲こそニューモバックス®よりやや少ない20種類ですが、免疫記憶をつけるメモリーB細胞が作られるワクチンで、1回接種で長期的な予防効果が期待でき、多くの場合追加接種が不要と言われています。
③キャップバックスとの比較
先日紹介したキャップバックスもプレベナー20と同じ結合型ワクチンです。カバーする型数はキャップバックスが21種類、プレベナー20が20種類と大きく変わりませんが、日本の成人の侵襲性肺炎球菌感染症を起こす型へのカバー率に違いがあります。プレベナー20が約56%なのに対し、キャップバックスは約75%をカバーします。
④当院おすすめの接種スケジュール
現時点のエビデンスと実臨床を踏まえ、当院では以下の接種方法をおすすめしています。
肺炎球菌ワクチン未接種の方 → 名古屋市の費用助成でプレベナー20接種
ニューモバックスを接種済の方 → 最終接種から1年以上あけてキャップバックス接種
まとめ
・2026年4月から高齢者肺炎球菌ワクチンは「プレベナー20」に変更
・長期的な免疫が期待できるワクチンに進化
・接種歴に応じて追加ワクチンを検討するとさらに安心
肺炎球菌性肺炎はワクチンで予防できる疾患です。当院では帯状疱疹と並んで重要なワクチンであると考えています。
今回の変更を機にワクチン接種を検討される方はお電話(☎ 052-753-5517)でお気軽にご相談ください。
末盛内科クリニック 院長 伊藤智康