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新しい肺炎球菌ワクチン『キャップバックス®』について

2026年1月12日

肺炎は、高齢の方を中心に重症化しやすい病気の一つで、現在も死因の上位に挙げられます。原因となる細菌の中でも「肺炎球菌」は頻度が高く、予防のためにワクチン接種が勧められています。

肺炎球菌ワクチンにはいくつか種類がありますが、新しい選択肢として2025年10月に発売されたのが、MSD社が開発した21価肺炎球菌結合型ワクチン「キャップバックス®」です。
今回は、このワクチンについて分かりやすく解説します。

 

肺炎球菌ワクチン接種はなぜ必要なのか

 

肺炎球菌は、肺炎だけでなく、菌血症や髄膜炎など命に関わる感染症の原因にもなる細菌です。特に、高齢の方や、糖尿病・心疾患・慢性肺疾患(COPDなど)をお持ちの方では重症化リスクが高くなります。ワクチン接種により、肺炎球菌による感染症の発症や重症化を減らすことが期待できます。

 

なお、肺炎球菌ワクチンとしては「ニューモバックス®(23価)」も広く用いられています。免疫は時間とともに低下する可能性があるため、再接種は必要性を確認したうえで検討します(一般に再接種は5年以上間隔をあけます)。

 

※いずれのワクチンも、すべての肺炎を防ぐものではありません(肺炎の原因は肺炎球菌以外にも多様です)。

 

キャップバックス®の特徴

 

キャップバックス®には、主に以下の特徴があります。
①21種類(21価)の肺炎球菌血清型に対応し、成人の肺炎球菌感染症予防に特化して設計されています。
②結合型ワクチンのため、免疫が“覚える”仕組み(免疫記憶)が期待されます。
③添付文書上の用法は、1回0.5mLを筋肉内に注射です。

※本剤で予防できるのは、対応する血清型による感染症です(それ以外の血清型や他の原因菌による感染症は予防できません)。

 

こんな方におすすめ

 

添付文書上の対象は、高齢者または肺炎球菌感染症のリスクが高い成人です。
当院では、目安として次のような方に接種をご案内しています。
・65歳以上の方
・糖尿病、心疾患、慢性肺疾患(COPDなど)をお持ちの方
・これまでに肺炎球菌ワクチンを接種しており、追加接種を含めて相談したい方(接種歴により適切な間隔が異なります)

当院での接種について

費用:15,000円

副反応:接種部位の腫れ・痛み、倦怠感、発熱など(多くは1~2日程度で軽快します)

接種例(当院での考え方)

・肺炎球菌ワクチン未接種の方
・これまでの接種歴を確認し、適切な間隔をあけたうえで追加接種を検討する方

まとめ

キャップバックス®は、成人の肺炎球菌感染症予防に特化した21価の肺炎球菌結合型ワクチンで、1回0.5mLの筋肉内注射として接種します。
「以前ワクチンを接種したが、追加接種をどうすべきか迷っている」「自分にはどれが合うのか分からない」という方は、接種歴や基礎疾患を踏まえてご案内しますので、お気軽にご相談ください。

末盛内科クリニック 院長 伊藤智康

ご予約・ご相談について

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